第1研 02 03 04 05
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詩
『 ひ な 』
痛い……痛い……心が痛い……
和也くんを見てると心が痛い……
和也くんの背中を見てると心が痛い……
真夜ちゃんみたいに、素直に、可愛くなれない…
くるすちゃんみたいに、優しく、強くなれない…
チェルみたいに、真っ直ぐに、明るくなれない…
でも和也くんは好き…大好き!
誰よりも、そして最初から、好きだった
最初は自分の為だった
追放されるのが嫌で、家族にしてもらった
だから離れないと思った
でも今は、何よりも好きだから、護りたいから、護ってもらいたいから
絶対離れたくない!
和也くんの優しさに、家族となったみんなの暖かさから
和也くんの優しさを知っているから、
みんなを傷つけられない和也くんを知っているから
もうみんなと離れたくないから
わたしは素直になれない
こんなに、こんなに、和也くんが好きなのに……
『想 い』
真夜
軟弱者だとバカにした
痴れ者だと罵った
それは見た目からだったかもしれない
里の男しか知らなかったからもしれない
でも本当の優しさを持っていた
本当の強さ、想いを持っていた
だから好きになった
だから好きと言った
軟弱者は私だった
痴れ者は私だった
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